「計畫停電MAP」とタイプミスして、そう言えば…、と思ったので読んだ。
- 作者: 伊藤計劃
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: 文庫
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作者は故人。以前「メタルギアソリッド・ピースウォーカー」をプレイし、スタッフロールの最後で追悼されているのを目にしていて、「ゲーム中で追悼って、他に例を知らないな」と思って気にはなっていた。気にはなっていたんだけど、僕に小説を読む習慣がなくて、どうせ買っても読まないだろう、と決め込んでいた。
で、「神様のカルテ」を読んで、電池残量を気にしなくていい「本」って意外と便利! 散歩途中に本屋があったらすぐ買える! そんで結構面白い! と思ったのをきっかけに買いました。電子書籍? まだまだ問題はいっぱいあるよね(流行らない、とは思わない)。そして今は本の密度にかなわないようなRPGをやると退屈する感じに…。(あれ?)
内容について。
9.11以降の十数年を書いたSFです。主人公はアメリカ軍の特殊部隊の隊員。任務の中で知った「人の感情、とりわけ良心の部分を鈍化させる言葉=虐殺器官」と、それを操る「ジョン・ポール」について接触を試みていく、という内容。
乱暴なタイトルだなあ、と思ったけど、中身はスケールだけデカくて薄くて大味な感じではなく、色々な分野の知識を取り入れて、かつ極力コンパクトに書いているように見える。書評には「繊細」と書いてあるけれど、「コンパクト」が適切なんじゃないかなあ。この語り口はスピード感があって良かった。
ラストの方、あと50ページちょっとでどうやって物語を収束させるんだ、と思ったら、ものすごく淡々と収束してしまった。重要なキーワードである「虐殺の文法」を初め、様々な物語上の事情等をあまり事細かに書かないのでちょっと不親切だなあ、とは思いつつも「スピード感出すためだし、そういう細かいところは読者の脳内で補完してよ」って感じなんだろうなあ、と思いながら読んでいた。
この作者の後の作品「ハーモニー」も今後読んでみたい。
使用書体
岩田明朝体オールド